【みんなの受賞予想は・・・?】第167回直木賞候補作書評会レポート【後編】



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それでは、まずは書評発表した中3生のみんなの予想から!


中3生たちは・・・


河﨑秋子さん『絞め殺しの樹』と予想!


理由を聞くと、
まず評者の評価が低かった『夜に星を放つ』と『爆弾』を除外し、
『スタッフロール』も、評者二人が「面白かったけど受賞するかと言われると…」という感じだったのに加え、「表紙の絵が直木賞っぽくない」と判断。
『女人入眼』と『絞め殺しの樹』で迷ったが、最終的には多数決で決定したとのこと。

このコメントを受け、表紙、装丁について今村先生がまたおもしろいお話をしてくださいました・・・!


続いてオーディエンスの予想。

こちらは永井沙耶子さんの『女人入眼』

3名それぞれ2作で迷っていたようですが、そのうち1作が『女人入眼』で一致していたそう。
さらに、なんと過去5年の直木賞受賞作を調べてきた生徒がおり(!!!)、
「時代小説が多いので、取りやすいのかなと思った」と予想の理由を説明してくれました。


続きまして、白石の予想。


直前まで迷いましたが(話しているうちにも迷ってましたが)、
深緑野分さん『スタッフロール』を推しました。


私は5作すべて読んでいるので、生徒の書評とは完全に独立した予想になります。
(毎回私の予想と生徒の予想で勝負しています)
今回は私も『夜に星を放つ』と『爆弾』は評価が低く、
『絞め殺しの樹』は作者の作風は好きなのですが、やはり二部の粗さが気になりました。
『女人入眼』は特にマイナス要素がなく、正直評価に迷うので一旦見送った、という感じではあります。
映画という娯楽が題材であること、創作というものに焦点を当てていること、作者の葛藤が投影されていること、
諸々含め、エンタメ小説として『スタッフロール』がひとつ直木賞向きかなと判断しました。



そして!
気になる今村先生の予想は!!

達筆・・・!


なんと!深緑野分さん『スタッフロール』!


一致してむちゃくちゃ嬉しい白石



果たしてその理由は、、
と、詳しくお話したいところですが!

それは書評会に参加した生徒達だけの特権、ということで・・・^^



書評会を終え、改めて今村先生からお言葉をいただきました。
❛文学❜に上下はないけれども、❛文学賞❜は勝負。作家も分かってノミネートしている。
だからこそこんなふうに楽しんでほしいと。

直木賞予想がもっと楽しくなる知識、見るべきポイントから、
受賞作家のみぞ知る裏話まで・・・

爆笑。

大盛り上がり。



「こうやってみんなでわいわい話すのがまさに、文学賞の醍醐味なんだよ」とおっしゃってくださいました。


予定していた滞在時間からさらに30分も延長してくださり、
最後には快く全員にサインを書いてくださいました。
本当に、なんとお礼を申し上げてよいやら、、感謝の言葉もありません。

教室でお見送りの後、生徒たちは全員校舎から降りて来て今村先生の乗るワゴン車が出発するまで手を振って見送っていました。
(ここで白石は号泣しました)


みんなの予想色紙は、本棚の上に飾っております。

仕事の合間一生ここ見てる。


受賞作が決まったら、当たった色紙にお花をつける予定です!!


今村翔吾先生、お忙しい中ご来訪いただき、
生徒たちに代え難い経験、特別な思い出を本当にありがとうございました。
今後もどうかお気をつけて、ご無事に楽しい旅を続けられますよう、お祈り申し上げます。

ぜひまた、一緒に直木賞予想やりましょう!!





第167回直木賞、受賞作の決まる選考会は明日20日、17時からです。
明日はみんなでニコニコ生放送を観ながら受賞作決定を待ちたいと思います!!